シラバス参照 |
科目名/Course: 教育基礎論/Principles of Education | |
科目一覧へ戻る | 2023/11/02 現在 |
科目名(和文) /Course |
教育基礎論 |
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科目名(英文) /Course |
Principles of Education |
時間割コード /Registration Code |
00E00201 |
学部(研究科) /Faculty |
共通 |
学科(専攻) /Department |
|
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors |
○池田 隆英 |
オフィスアワー /Office Hour |
池田 隆英(前期?後期ともに,月曜日?3限(5120研究室) ※リモートでの対応も行います。まずは,メール等にてご連絡下さい。) |
開講年度 /Year of the Course |
2023年度 |
開講期間 /Term |
前期 |
対象学生 /Eligible Students |
1年,2年,3年,4年 |
単位数 /Credits |
2 |
更新日 /Date of renewal |
2023/02/23 |
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使用言語 /Language of Instruction |
日本語 |
共通カテゴリ /Category |
教職に関する科目 |
オムニバス /Omnibus |
該当なし |
授業概略と目的 /Cource Description and Objectives |
この「教育基礎論」は、教育についての基本的な考え方(原理)を学ぶ科目である。この講義では、主として学校教育についての確かな知識と理解を身につけるため、オーソドックスなテーマを網羅した解説を行う。多岐にわたるテーマから教育という「人と人が関わる制度や過程」について学ぶことで、過去の経験や将来の展望を考える1つのきっかけにしてほしい。 |
履修に必要な知識?能力?キーワード /Prerequisites and Keywords |
栄養教諭の教員免許状を取得することをめざすため,「学習者から教育者への転換」が求められる。具体的には,「受動的な姿勢から能動的な姿勢への転換」や「限界を設定せず可能な限り力を尽くす姿勢」が必要となる。 キーワード:教育哲学,教育行政,教育経営,教育法規,教育制度,教育政策 |
履修上の注意 /Notes |
教員免許状取得のために必要な科目であり、その科目の性格上、授業への取り組み(発言?参加等)を重視する。 |
教科書 /Textbook(s) |
教科書:池田隆英?楠本恭之?中原朋生編著『なぜからはじめる教育原理〔第3版〕』(建帛社,2022)。 |
参考文献等 /References |
参考書:汐見稔幸?伊東毅?高田文子?東宏行?増田修治編著『よくわかる教育原理』(ミネルヴァ書房,2011年)。 |
自主学習ガイド /Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework |
新聞などを通じて、日頃から教育問題に関心を持ってください。 |
資格等に関する事項 /Attention Relating to Professional License |
栄養教諭一種免許状取得のための必修科目 【教免法施行規則に定める科目名】 教職に関する科目(教育の基礎理論に関する科目) 【科目に含めることが必要とされる事項】 ?教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想 ?教育に関する社会的、制度的又は経営的事項 |
アクティブラーニングに関する事項 /Attention Relating to Active Learning |
【AL対応】 ?反転授業(テキストの予習に基づく発表?討議) ?授業内でのワーク(ネット等でのリサーチ) ?リフレクション(コメント?ペーパー) ?情報提供(毎回のテーマに関する情報) ?発問と応答 |
実務経験に関する事項 /Attention Relating to Operational Experiences |
該当しない |
備考 /Notes |
【授業形態】 履修者の体調や社会的な状況を考慮して,対面授業ではなく遠隔授業を行い,リアルタイムあるいはオンデマンドでの形態への変更に対応する。 |
No. | 単元(授業回数) /Unit (Lesson Number) |
単元タイトルと概要 /Unit Title and Unit Description |
時間外学習 /Preparation and Review |
配付資料 /Handouts |
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1 | 1 | [かけがえのない人間存在] 「なぜ,人は考え続けるのか」という問いに答える内容。教職に携わる専門職をめざすことを想定すると,人間と関わるからには,人間存在や人間形成への理解のあり方が重要である。そのため,人間存在や人間形成について私たちが陥りがちな「4つの思考様式」を批判的に検討し,教職への出発点に立つ。 |
第1章「かけがえのない人間存在」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
2 | 2 | [人間形成の根源と価値] 「なぜ,人間形成が可能なのか」という問いに答える内容。学校教育は1つの制度であるが,この制度よりも人間形成は根源的である。そこで,「ヒト」としての形成過程の特徴,教育の目的や意義,人間形成の養護的側面,社会?文化的側面,実存概念と「出会い」というテーマで人間形成のあり方を学ぶ。 |
第2章「人間形成の根源と価値」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
3 | 3 | [臨床的な理解の方法] 「なぜ,子どもの姿が見えにくいのか。」という問いに答える内容。私たちは日々の生活で何らかの意味づけをしており,このことは教育をめぐる理解の方法にもあてはまる。そこで,教育における重要な概念である「発達」や「社会化」を取り上げ,科学的な理解の方法と臨床的な理解の方法とを学ぶ。 |
第3章「臨床的な理解の方法」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
4 | 4 | [教育思想の背景と系譜] 「なぜ,子どもは教育されるのか。」という問いに答える内容。物事を理解するには,「いま?ここ」の発想だけでなく,歴史的な背景や系譜をたどる必要がある。そこで,古代?中世の教育,近代の教育思想,その展開と制度化,新教育運動の展開,というテーマで教育思想の歴史的な背景や系譜を学ぶ。 |
第4章「教育思想の背景と系譜」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
5 | 5 | [学校教育制度の変遷] 「なぜ,学校制度が普及したのか。」という問いに答える内容。個別の教育思想から社会全体の教育制度へと進展するには,その前史と展開がある。ここでは,ヨーロッパにおける学校教育制度の端緒と系譜,日本における学校教育制度の変遷,というテーマで学校教育制度の歴史的な展開過程を学ぶ。 |
第5章「学校教育制度の変遷」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
6 | 6 | [日本国憲法下の教育施策] 「なぜ,教育改革は行われるのか。」という問いに答える内容。公教育としての学校教育は,法令と政策に基づいている。主な法令には,日本国憲法,教育基本法,学校教育法(施行令?施行規則),学習指導要領が挙げられる。また,政策としては,主に学習指導要領を通して,教授?学習の内容(教育課程編成)が挙げられれる。ここでは,こうした法令と政策に見る戦後日本の教育改革を学ぶ。 |
第6章「日本国憲法下の教育施策」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
7 | 7 | [就学前のカリキュラム] 「なぜ,遊びを通して学ぶのか。」という問いに答える内容。カリキュラムは就学前と就学後で共通点と相違点がある。そこで,両者の共通点として,カリキュラムの基本的な考え方を学ぶ。そのうえで,就学前カリキュラムとして,その基本的な考え方,遊びを通した学習,指導計画の実際を学ぶ。 |
第7章「就学前のカリキュラム」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
8 | 8 | [就学後のカリキュラム] 「なぜ,教科を通して学ぶのか。」という問いに答える内容。カリキュラムは就学前と就学後で共通点と相違点があり,ここでは相違点に焦点を当てる。具体的には,就学後カリキュラムとして,その基本的な考え方,教科を通した学習,指導計画の実際,そして学習評価(相対評価?絶対評価)を学ぶ。 |
第8章「就学後のカリキュラム」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
9 | 9 | [臨床的な教育の実践] 「なぜ,教師はあらゆる子どもと関わるのか。」という問いに答える内容。日本の学校教育制度は,単線型ではなく,「健常者/障害者」という二分法を前提する複線型である。これは「障害に応じた教育」という側面と「排除/包摂のシステム」という側面をもつ。こうした問題意識から,特別支援教育へのシフト,特別支援教育の制度と根拠,臨床的な教育実践の原理,残されている課題を学ぶ。 |
第9章「臨床的な教育の実践」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
10 | 10 | [教師のキャリア形成] 「なぜ,教師には免許が必要なのか。」という問いに答える内容。教育は人間存在の根底にあり,教育権を保障する場が学校であり,教師には相応の知識と技能,熱意や使命感が求められる。そのため,教師になるための資格,労働者としての教師,というテーマで教師のあり方とあり様を学ぶ。 |
第10章「教師のキャリア形成」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
11 | 11 | [社会の中の学校組織] 「なぜ,学校は評価されるのか。」という問いに答える内容。学校も目的を遂行するための集団(組織)であることから,その組織の運営には工夫(経営)が必要となる。そこで,組織の成員として教職に従事できるように,組織マネジメント,学校評価の意義,新たな学校組織の可能性について学ぶ。 |
第11章「社会の中の学校組織」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
12 | 12 | [多文化と教育政策] 「なぜ,学校は子どもの権利を保障するのか。」という問いに答える内容。公教育は,国家が国民を統治する仕組みであり,学校は国民の教育権を保障する場である。そのため,教育の権利保障の原理,新自由主義に基づく教育改革,教育統治制度の起源と展開,多文化社会における教育の保障について学ぶ。 |
第12章「多文化と教育政策」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
13 | 13 | [生涯発達と教育機会] 「なぜ,様々な教育の場があるのか。」という問いに答える内容。教育は,学校だけでなく,家庭や社会(場所)でも行われ,就学前や学卒後(時期)でも,行われている。教員免許状を必要としない高等教育も教育の一形態であり,その起源と発展,機会と内容,近年の改革,社会的要請について学ぶ。 |
第13章「生涯発達と教育機会」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
14 | 14 | [学校教育の問題構成] 「なぜ,学校で問題が生じるのか。」という問いに答える内容。少年犯罪が「第3のピーク」を迎え,「教育問題」への理解と対応が求められている。そこで,適切な教育指導や教育相談のための基礎的な事項として,生徒指導上の問題と少年犯罪,生徒指導上の問題の「実態」,「教育問題」の変遷と背景,「教育問題」へのアプローチ,「教育問題」への対応の原理,というテーマで「教育問題」を学ぶ。 |
第14章「学校教育の問題構成」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
15 | 15 | [人間存在と近代社会] 「なぜ,教育を現象として分析するのか。」という問いに答える内容。学校教育を理解するには,その文脈となる近代社会の姿をとらえる必要がある。そこで,舞台装置としての近代社会の端緒,公教育がもたらした「メリット」,近代社会の理念と現実,教育を取り巻く「私事化」現象,教育を論じる際の「落とし穴」というテーマで,教育という現象を分析する教育原理の重要性を学ぶ。 |
第15章「人間存在と近代社会」を読み,内容のポイントを各自で把握しておくこと。 | |
16 | 16 | [定期試験] この授業の全体を通しての学習成果を測るため,客観問題と論述問題から構成した試験を行う。 |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
知識?理解 /Knowledge & Undestanding |
技能?表現 /Skills & Expressions |
思考?判断 /Thoughts & Decisions |
伝達?コミュニケーション /Communication |
協働 /Cooperative Attitude |
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1 | 1.教育についての基本的な考え方を理解できる。 | ○ | ||||||
2 | 2.教育の歴史と思想に関する基本的な知識を得ている。 | ○ | ||||||
3 | 3.現代社会における教育の制度とその理念に関する基本的な知識を得ている。 | ○ | ||||||
4 | 4.学校教育における指導の過程についての基本的な知識を得ている。 | ○ | ||||||
5 | 5.受講内容を踏まえて,当日の内容の概要をまとめ,それに対する各自の意見を述べることができる。 | ○ | ○ |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
定期試験 /Exam. |
受講の状況 | 発表や討議 | |||
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1 | 1.教育についての基本的な考え方を理解できる。 | ○ | ○ | ||||
2 | 2.教育の歴史と思想に関する基本的な知識を得ている。 | ○ | ○ | ||||
3 | 3.現代社会における教育の制度とその理念に関する基本的な知識を得ている。 | ○ | ○ | ||||
4 | 4.学校教育における指導の過程についての基本的な知識を得ている。 | ○ | ○ | ||||
5 | 5.受講内容を踏まえて,当日の内容の概要をまとめ,それに対する各自の意見を述べることができる。 | ○ | ○ | ||||
評価割合(%) /Allocation of Marks |
80 | 10 | 10 |