シラバス参照 |
科目一覧へ戻る | 2019/08/20 現在 |
科目名(和文) /Course |
生徒指導論 |
---|---|
科目名(英文) /Course |
Student Guidance Theory |
時間割コード /Registration Code |
00E00601 |
学部(研究科) /Faculty |
共通 |
学科(専攻) /Department |
|
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors |
○高木 亮 |
オフィスアワー /Office Hour |
高木 亮 |
開講年度 /Year of the Course |
2017年度 |
開講期間 /Term |
2Q集中 |
対象学生 /Eligible Students |
1年,2年,3年,4年 |
単位数 /Credits |
2 |
更新日 /Date of renewal |
2017/04/02 |
---|---|
使用言語 /Language of Instruction |
日本語 |
オムニバス /Omnibus |
該当なし |
授業概略と目的 /Cource Description and Objectives |
この「生徒指導論」は、学校教育における生活指導全般とその緊急性の高い指導である生徒指導の基本的概要を学ぶ科目である。ここで幼稚園から高校までを想定した幅広い発達と学力の前提となる子供の生活とあわせて生じかねない逸脱行動を講義で概説する。生徒指導ということで各種問題行動の基本的な対応だけでなく,学校生活と学習の安定化でもともとのこの問題を改善する積極的生徒指導を特に注目したい。 |
履修に必要な知識?能力?キーワード /Prerequisites and Keywords |
栄養教諭の教員免許状を取得することをめざすため,「栄養教諭として子供の生活をどのように改善できるか」を考えることが求められる。具体的には,「生活指導?生徒指導という学校課題の理解」と「チーム学校の一員として栄養教諭だからこそできることの考察」を求める。 キーワード:生活指導,生徒指導,積極的生徒指導,反社会的行動,非社会的行動,メンタルヘルス |
履修上の注意 /Notes |
教員免許状取得のために必要な科目であり、その科目の性格上、授業への取り組みを重視する。 |
教科書 /Textbook(s) |
使用しない。 |
参考文献等 /References |
特に『生徒指導提要』。また,参照する公刊統計は随時配布する。 |
自主学習ガイド /Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework |
教育問題の正確な理解のため,極力,公刊統計と客観的な資料を確認する習慣をつけつつ学習に望んでもらいたい。 |
資格等に関する事項 /Attention Relating to Professional License |
栄養教諭一種免許状取得のための必修科目 【教免法施行規則に定める科目名】 教職に関する科目(生徒指導及び教育相談に関する科目) 【科目に含めることが必要とされる事項】 ?生徒指導の理論及び方法 ?教育相談(カウンセリングに関する基礎的な知識を含む。)の理論及び方法 |
備考 /Notes |
No. | 単元(授業回数) /Unit (Lesson Number) |
単元タイトルと概要 /Unit Title and Unit Description |
時間外学習 /Preparation and Review |
配布資料 /Handouts |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | [生活指導と生徒指導の関係] 「なぜ,教育に生活と生活危機(生徒指導)の指導が必要か」という問いに答える内容。「人格の完成」を目指す日本の教育の中で社会化される人間に必要な力に関する理解が重要である。そのため,社会化(教育)として特に生活と健康の側面より必要な自立の課題を考える。 |
配布する『生徒指導提要』の目次等参照されたい。 | |
2 | 2 | [日本の学校と生活指導?生徒指導] 「なぜ,学校の中で生活と生活危機の指導が必要か」という問いに答える内容。特に世界的にも珍しい大衆教育?生活学校として発展した我が国の近代学校教育の特性と意義の理解が重要である。明治以降の学校教育が学びであり学校で身に就ける力として生活力をおいてきたことの意義と現代の課題を考える。 |
配布する近代日本教育史に関する資料参照されたい。 | |
3 | 3 | [日本の教育計画(教育課程)と生活指導] 「なぜ,生活指導?生徒指導に計画性が必要なのか」という問いに答える内容。学校は全て教育計画(教育課程)が存在し,その実践?改善の中に子供の学校生活も存在することの理解が重要である。『学習指導要領』に示された日本の学校の基本的な枠組みと歴史的推移の中で子供の生活を考える意義を課題を考える。 |
配布する『学習指導要領』に関する資料参照されたい。 | |
4 | 4 | [学級と体験の生活指導との関係] 「学校で子供の心に残る活動は何か」という問いに答える内容。一見,学力の課題とは離れて理解されやすい学校での体験活動と生活単位である学級活動など,子供に特に影響を与える枠組みは学校での生活力向上への効果が注目されている。そこで,教育課程及び体験諸活動の心理?社会学的影響を学ぶ。 |
配布する学級活動?体験活動に関わる公刊統計参照されたい。 | |
5 | 5 | [学力と学校での生活の関係] 「学力とは何か」という問いに答える内容。21世紀に本格化した第三の教育改革においての新学力観の概要を理解することが重要である。学校で身に就ける力,学校ででしか身に就かない力として学歴や受験学力という旧学力観の内実に加えて生活力やエンプロイアビリティをも必要とした学校の課題を考える。 |
配布する新学力観関係の各種資料,統計を参照されたい。 | |
6 | 6 | [戦後教育史と戦後の子供文化] 「なぜ,生徒指導が必要になったのか」という問いに答える内容。戦後様々な少年犯罪が存在したが,1960年代以降,特に少年期?青年期の文化や行動面の変化が生じ,それがどのような行動となったかの理解は重要である。子供文化とともに子供?青年の変化と現代の課題をできるだけ根拠となる資料?統計を基に学ぶ。 |
子供文化に関する図書を紹介する。参照されたい。 | |
7 | 7 | [生徒指導諸問題の成立経緯] 「なぜ,荒れる子供が問題になったのか」という問いに答える内容。戦後の少年犯罪や子供文化の変化を抑えた上で,学校で起こす子供の荒れはどのように推移したかを抑える。特に,現代で呼ぶところの生徒指導問題が成立した1980年代初頭の諸問題の概要とその背景,事後推移を学ぶ。 |
少年非行に関する資料を配布するとともに,関連図書を紹介する。参照されたい。 | |
8 | 8 | [生徒指導問題としての反社会的行動] 「危険な子供の問題行動とはどのようなものなのか」という問いに答える内容。戦後の子供文化を背景に特に事件化した諸問題を基に最も深刻な生徒指導問題としていじめや非行?暴力などの諸問題を理解す。その上で危機的自体の予防?対処の基本である。通常の学校であり得る?起こり得る危機を生徒指導の側面から学ぶ。 |
事件化したいじめと非行の資料等を紹介し,関連公刊統計を配布する。参照されたい。 | |
9 | 9 | [生徒指導問題としての非社会的行動] 「放置の危険な子供の生活の変化とはどのようなものなのか」という問いに答える内容。特に不登校や学校?学級での不適応は将来の本人にとって極めて深刻なリスクとなる学校の課題である。不登校やその事後の諸問題(ニートや引きこもり)の実態と成立経緯を公刊統計で理解し,生活改善の可能性を学ぶ。 |
不登校や引きこもり,ニートに関する統計や資料?公刊統計を配布する。参照されたい。 | |
10 | 10 | [生徒指導諸問題とキャリア] 「生徒指導問題を最も改善すると期待される方向性とは何か」という問いに答える内容。当初確認したように学校は社会化=大人になる,ことに社会的な最も大きな意義を持つとともに,子供にとってもその自覚が生活や学びの態度の形成につながる。キャリアという言葉の意味とともに学校に通うことの意義を考える。 |
キャリア教育関係の体験活動が生徒指導問題に与える影響の資料を紹介する。参照されたい。 | |
11 | 11 | [生徒指導と積極的生徒指導] 「どうすれば生徒指導問題を未然に防ぐのか」という問いに答える内容。家庭や生まれつきのハンディキャップといった介入不能な背景を踏え,生徒指導諸問題顕在化以前に学習?生活への前向きさの確保が顕在化予防に効果的である。このような積極的生徒指導の視点と特に栄養?健康面での課題を学ぶ。 |
教育活動や学校生活の充実に関する資料を紹介する。参照されたたい。 | |
12 | 12 | [関係づくりとしての相談機能] 「生徒指導的問題に対応するコミュニケーションの仕方のポイント」に答える内容。治療者ではなくとも,いわゆるカウンセリングマインドというわれる相談?対話の視点が基本的な人間関係の能力を高め,生徒指導問題に改善に効果的だと言われる。このような相談?対話の基本的な枠組みと効果を考える。 |
カウンセリングマインドに関わる概説書等を紹介する。参照されたい。 | |
13 | 13 | [生徒指導問題の介入,予防,開発] 「様々な課題を持つ子供への関わりの方法論」に答える内容。生徒指導問題も含め学校で生じる危機的自体は治療的?予防的?開発(構成?教育)的対処に分けて関わりを変えることが重要である。各種の介入の概要と課題を学びつつ,特に栄養?健康面で改善できる予防?開発の余地を考える。 |
学校カウンセリング論に基づいた危機介入?構成的視点の資料を紹介する。参照されたい。 | |
14 | 14 | [特別支援的課題への配慮と対応] 「生徒指導問題で生まれつき生じやすいリスク」に答える内容。特殊教育と呼ばれていた概念が特別支援教育に変わった主旨を時代背景や社会的ニーズの側面からの理解することが必要である。その上で,生まれつきのハンディキャップとなりやすい課題点を抑え,学校全体で出来る個別で特別な支援を考える。 |
『生徒指導提要』に示された生徒指導と各種ハンディキャップの関連を紹介する。参照されたい。 | |
15 | 15 | [チーム学校で支える学校生活] 「学校のチーム力で子供の生活改善はどう変わるか」という問いに答える内容。近年のチーム学校という視点は様々な役割を持つ教職員の職種間の協働(コラボレーション)により,子供の学校生活および学力をよりよくしていくことが期待されている。特に健康と栄養の持つ専門的機能とその意義を考える。 |
チーム学校と協働に関わる諸資料を配布する。参照されたい。 |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
知識?理解 /Knowledge & Undestanding |
技能?表現 /Skills & Expressions |
思考?判断 /Thoughts & Decisions |
伝達?コミュニケーション /Communication |
協働 /Cooperative Attitude |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1.学校教育における生活指導と生徒指導の概要を知識として習得する。 | ○ | ||||||
2 | 2.各学校段階において生徒指導に関する基本的な課題点を習得する。 | ○ | ||||||
3 | 3.現代社会における子供の生活上生じやすい課題とその対応を知識として習得する。 | ○ | ||||||
4 | 4.チーム学校の文脈を理解し栄養教諭としての専門性について意見を述べることができる。 | ○ | ○ | ○ | ||||
5 | 5.健康特に栄養面からの子供の生活改善について学習しつづける意欲を持つ。 | ○ | ○ |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
定期試験 /Exam. |
受講の状況 | 発表や討議 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1.学校教育における生活指導と生徒指導の概要を知識として習得する。 | ○ | ○ | ||||
2 | 2.各学校段階において生徒指導に関する基本的な課題点を習得する。 | ○ | ○ | ||||
3 | 3.現代社会における子供の生活上生じやすい課題とその対応を知識として習得する。 | ○ | ○ | ||||
4 | 4.チーム学校の文脈を理解し栄養教諭としての専門性について意見を述べることができる。 | ○ | ○ | ||||
5 | 5.健康特に栄養面からの子供の生活改善について学習しつづける意欲を持つ。 | ○ | ○ | ||||
評価割合(%) /Allocation of Marks |
60 | 30 | 10 |