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科目一覧へ戻る | 2019/08/20 現在 |
科目名(和文) /Course |
日本語表現 |
---|---|
科目名(英文) /Course |
Japanese Writing Strategies |
時間割コード /Registration Code |
00A34302 |
学部(研究科) /Faculty |
共通 |
学科(専攻) /Department |
|
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors |
○河原 修一 |
オフィスアワー /Office Hour |
河原 修一 |
開講年度 /Year of the Course |
2017年度 |
開講期間 /Term |
第2クォーター |
対象学生 /Eligible Students |
保健福祉学部1年,保健福祉学部2年,保健福祉学部3年,情報工学部1年,情報工学部2年,情報工学部3年 |
単位数 /Credits |
1 |
更新日 /Date of renewal |
2017/03/26 |
---|---|
使用言語 /Language of Instruction |
日本語 |
オムニバス /Omnibus |
該当なし |
授業概略と目的 /Cource Description and Objectives |
日本語ということばによる表現(verbal communication)を通じて意思の相互伝達(communication)が成立するためには、話し手(書き手)、聞き手(読み手)、伝えるもの(情報)、伝達の場(脈絡、状況)という四つの要素が必要となる。広義には、話し手(書き手)、聞き手(読み手)も、伝達の場に含まれる。すなわち、場の要素には、時、所、出来事だけでなく、話し手の声の調子、表情、身ぶり、動作、服装、態度、性格、体調、気分、知識、経験なども含まれ、話し手と聞き手の社会的、心理的な関係(の変化)もあり、さらに時代情勢や文化的背景(日本人の民族精神)も潜在する。また、情報にはことばによるもの(text)だけでなく、ことばとともにあるもの(context)もある。日本語という言語の枠組に基づく言語表示(text)だけでなく、表現の場(脈絡、状況)(context)が必要となる。たとえば、「いいよ」という同じ言語表示が、場に応じて、肯定(Yes)にも否定(No)にもなる。 現代日本語による表現の特色を理解し、敬語表現の基本と場に応じた使用、歴史的背景、文法の基本などを学ぶ。 |
履修に必要な知識?能力?キーワード /Prerequisites and Keywords |
コミュニケーションの3要素あるいは4要素という観点から、日本語表現によるコミュニケーションが成立するための枠組を理解する。言語表示(テキスト)と場(コンテキスト)によって、意思疎通が成立する。場面は、場の断面である。場面は現場であることが多いが、想起や想像による場面であることもある。広義の場は、出来事の経緯などの時間的な脈絡、文化的背景(言語の枠組を含む)などの時空間を越えた状況、話し手(書き手)や聞き手(読み手)の心理的な脈絡および相互関係を含む。 相手(聞き手、第三者)をどのように待遇するかという待遇表現には、敬語を主とする待遇語(ほかに常語、卑語)(テキスト)だけでなく、お辞儀、礼装、手土産、客間での飲食などのコンテキストも協働する。ここでは、敬語の基本的な表現形式を学ぶ。また、奈良時代以前の絶対敬語から平安時代以降の相対敬語への変遷、室町時代以降の尊敬語?謙譲語の丁寧語化という日本語史にも、言及する。 日本語という言語の構文法を中心とした文法の特色にも、言及する。 |
履修上の注意 /Notes |
現代日本における人間関係の維持および円滑化のために、日本語表現のうちの敬語表現が重要な役割を果たしている。場面に応じた敬語表現の使い分けを学ぶことによって、就職活動や就労後の職場での活動に資する。 |
教科書 /Textbook(s) |
特に用いない。講義のためのプリントを用意する。 |
参考文献等 /References |
菊地康人(1997)『敬語』講談社学術文庫 大野晋(1996)『日本語の年輪』新潮文庫 小池清治ほか編(2002)『日本語表現?文型事典』朝倉書店 『何でもわかることばの知識百科』(1995)三省堂 |
自主学習ガイド /Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework |
様々な生活場面で、敬語がどのように使われているか、観察してみる。 |
資格等に関する事項 /Attention Relating to Professional License |
日本語検定3級、2級を受けて、練習問題を解くことで、実践的な日本語運用能力を身につけるとよい。 |
備考 /Notes |
敬語体系は、語彙だけでなく、構文にも関わる。敬語体系のある言語には、日本語のほかに朝鮮語、チベット語、ジャワ語などがある。英語には敬語体系はないが、仮定法による丁寧な表現(politeness)がある。 |
No. | 単元(授業回数) /Unit (Lesson Number) |
単元タイトルと概要 /Unit Title and Unit Description |
時間外学習 /Preparation and Review |
配布資料 /Handouts |
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1 | 第1回 | [現代日本語による表現] 日本語の特色を説明する。日本語の基本的な語順に言及する。日本語検定対策のポイントに言及する。 |
日本語検定練習問題を解いてみる。 | 日本語検定過去問題プリントの配付。 |
2 | 第2回 | [日本語の歴史(古代語の表現と特色)] 日本語の起源と成立についての諸説を紹介する。古代語の特色を説明する。敬語の変遷と展開を概説する。 |
古代日本語の敬語のポイントをまとめてみる。 | 講義のためのプリントの配付。 |
3 | 第3回 | [日本語の歴史(近代語の芽生え)] 室町時代後期から江戸時代初期にかけての近代語の萌芽について、説明する。尊敬語?謙譲語の丁寧語化について、概説する。 |
近代日本語の敬語のポイントをまとめてみる。 | 同上。 |
4 | 第4回 | [敬語表現] 待遇語表現のなかの敬語表現を位置づける。待遇表現の意味(敬語および敬語の周辺)に言及する。待遇語表現の使い分け(優先順位)について解説する。 |
待遇表現についてまとめてみる。 | 同上。 |
5 | 第5回 | [敬語法] 丁寧語、尊敬語、謙譲語の文法形式と意味について、解説する。 |
敬語法についてまとめてみる。 | 同上。 |
6 | 第6回 | [日本語の構文の特色] 外界のものごとの受け止め方(捉え方)について、構文でどのように示されるか、解説する。 |
外界の表現と内面の表現について、まとめてみる。 | 同上。 |
7 | 第7回 | [日本語の表現のための文法] ものごとの截り取りが、構文にどのように示されるか、解説する。 |
日本語の構文についてまとめてみる。 | 同上。 |
8 | 第8回 | [試験および解説] 試験を実施し、試験終了後、模範解答例を示しながら、解説する。 |
配付されたプリントを読み返し、ポイントをまとめておく。 | 試験問題および解答例のプリントの配付。 |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
知識?理解 /Knowledge & Undestanding |
技能?表現 /Skills & Expressions |
思考?判断 /Thoughts & Decisions |
伝達?コミュニケーション /Communication |
協働 /Cooperative Attitude |
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---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 日本語表現の場 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
2 | 日本語表現の主旨 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
3 | 日本語表現の論理 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
4 | 日本語表現の意味 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
5 | 日本語表現の様式 | ○ | ○ | ○ | ○ |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
定期試験 /Exam. |
小レポート | ||||
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1 | 日本語表現の場 | ○ | ○ | ||||
2 | 日本語表現の主旨 | ○ | ○ | ||||
3 | 日本語表現の論理 | ○ | ○ | ||||
4 | 日本語表現の意味 | ○ | ○ | ||||
5 | 日本語表現の様式 | ○ | ○ | ||||
評価割合(%) /Allocation of Marks |
90 | 10 |